○免許を受けないであん摩、マッサージ又は指圧を業とする者の取締りについて

(昭和三九年一一月一八日)

(医発第一三七九号)

(各都道府県知事あて厚生省医務局長通知)

免許を受けないで、あん摩、マッサージ又は指圧を業とする者の取締りについては、従来、通知したところにしたがって御配意をわずらわしているところであり、さらに本年九月二十八日本職名をもって、「あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律等について」通知した中でも、視覚障害者であるあん摩マッサージ指圧師の職域を確保するという観点から一層意を用いられたい旨要望したところである。視覚障害者であるあん摩マッサージ指圧師がかねてよりこの業務における職域の確保をつよく主張した理由の一つに免許を受けないあん摩、マッサージ又は指圧を業とする者の増加があることは明らかである。今般改正されたあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号)によって、視覚障害者のこの業における職域確保の実現をみたが、この措置を効果あらしめるためにも、さらに左記の方針にしたがい引きつづき免許をうけないでこの業務を行なうものの取締りを強化されたく、重ねて通知する。



1 免許を受けないであん摩マッサージ又は指圧を業とする者がその業務を行なうことの多い旅館等については、その地域の免許を有するあん摩マッサージ指圧師の名簿を配布させる等の方法を講じ免許を受けない者の排除について周知をはかり協力を求めること。

2 施術所を開設している者については、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に関する法律施行規則(以下「施行規則」という)第二十四条の規定により届け出られた施術者の氏名を確認し、免許を受けないで業務に従事する者のないように警告するとともに、これらの者に違反行為を行なわせている者であって免許を受けている者に対しては適時適当な行政処分を行なうこと。もっぱら出張によって業務を行なう者についてもこれに準じて扱うこと。

3 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師又は柔道整復師を養成する学校又は養成所に在学する者の実習については、昭和三十八年一月九日本職通知「あん摩師、はり師、きゅう師又は柔道整復師の学校又は養成所に在学している者の実習等の取り扱いについて」に示したとおり行なわせるようにし、これらの者が、その限度をこえて違法行為にわたることのないよう指導されたいこと。

4 前記1ないし3とは別に免許を受けた者とは直接関係なしに免許を受けないでこれらの業を行なう者については、関係業界の協力を得て、その発見につとめること。

5 前記1ないし4によって把握された違法行為を行なう者についての取締りについては、警察に協力するとともに、その告発については、昭和三十七年十二月二十七日、医務局医事課長発各都道府県衛生部長宛通知「無免許あん摩の取締等について」によられたいこと。